秋潮の削り削るやあきつしま 長谷川櫂

秋の潮は満ち引きが激しい。「あきつしま」とは、日本の本州の古名。秋津洲(島)や蜻蛉州とも書く。日本はその国土の三分の二を山林が覆い、三六〇度を海に囲まれた島国である。平地は、その弓なりの国土の輪郭線程度にしかない。それを「秋潮」に削られ続けてできた姿と詠んだところが面白い。潮の打ちつける岩礁の先に、この国の姿が思い浮かぶ。

※古志HPの「今日の一句」の10月17日掲載分です。

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