一句鑑賞/長谷川櫂 金閣寺なにを言ひても息白く 長谷川櫂 Posted on 11 12月, 2009 by ちかた / 0件のコメント 息の白さは、寒さを視覚的にとらえる季語である。しかし、この句は、そこにとどまらない。金閣寺を前にして何を言おうが、すべて白い息へと変わってしまうというのである。まるで、口からどんな言葉を出しても、すべて白紙に戻ってしまうかのように。つまり、この息の白さは、寒さとしての白だけでなく、言葉にならないものとしての白なのだ。 ※古志HPの「今日の一句」の12月6日掲載分です。 冬、息白し、長谷川櫂 ちかた ちかた の投稿をすべて表示