金閣寺なにを言ひても息白く 長谷川櫂

息の白さは、寒さを視覚的にとらえる季語である。しかし、この句は、そこにとどまらない。金閣寺を前にして何を言おうが、すべて白い息へと変わってしまうというのである。まるで、口からどんな言葉を出しても、すべて白紙に戻ってしまうかのように。つまり、この息の白さは、寒さとしての白だけでなく、言葉にならないものとしての白なのだ。

※古志HPの「今日の一句」の12月6日掲載分です。

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