河原までつゝぬけに見ゆ実むらさき 飴山實

映像的な動きを感じる一句。遠くの河原へぐっと寄っていった視点が、一転して、目の前の紫式部の小さな実へ接近していく視点へ切り替わる。カメラで言うと、望遠レンズからマクロレンズへ切り替わったかのような感じだ。秋の澄んだ空気がレンズのように目の前のものを艶やかに映し出している。

※古志HPの「今日の一句」の9月7日掲載分です。

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