2017年7月_朝日新聞掲載句12句「火の玉」

「火の玉」

早乙女の降り立つ泥の歓喜かな
田の水の香に誘はれて鯰来る
泥の神鯰となつてをられしか
底なしの心にひそむ大鯰
鯰は知つてゐる国の壊し方
また泥の煙と消えし鯰かな
白桃や一夜の霧に包まれて
太陽の君さながらに桃一つ
一も二もなく白桃を啜りけり
白桃や夢みる力やしなはん
変幻の水あるときは水蜜桃
真ん中は火の玉のごと水蜜桃

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