落鮎や日に日に水のおそろしき 千代女

産卵を終えた鮎の数が日に日に増して川を下ってくる。この句の「水」は川を流れる水であるが、もはやただの水ではない。生を受けたものが自ずと死へ向かっていく、その動きそのものとも言えるし、生や死をこえたところにあるものとも、おびただしい数の生と死が循環するところだとも言える。しかし、それでもやはり水は水。水の底知れなさを感じる。
出典:『俳諧百一集』

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