漱石の俳句(5)安々と海鼠の如き子を生めり
明治二九年、漱石は結婚します。その年、妻・鏡子は流産。ノイローゼ(ヒステリー症)から投身自殺の未遂をおこします。漱石は当時、鏡子と手首を糸で結んで寝たこともあったそうで、小説『道草』にもそのときの描写があります。 《或時...
明治二九年、漱石は結婚します。その年、妻・鏡子は流産。ノイローゼ(ヒステリー症)から投身自殺の未遂をおこします。漱石は当時、鏡子と手首を糸で結んで寝たこともあったそうで、小説『道草』にもそのときの描写があります。 《或時...
無為とは、人為的なところがないということで、何もしていないということではない。老子のいう「無為自然」とは、あるがままに、自然の本性にまかせれば、自ずと為すべきことを為すということである。生態学的には、海鼠は海底に積もる有...
海鼠(なまこ)は、冬の季語。海鼠と言えば、芭蕉の名句が思い浮かぶ。 〈生きながら一つに凍る海鼠かな〉芭蕉 これまで詠まれてきた海鼠の句は、数知れず。しかし、この芭蕉の海鼠の句は、別格だ。青々はこの句はいわば芭蕉の句の類想...