永き日のにはとり柵を越えにけり 芝不器男

日が長くなってくると春を感じます。冬あいだ中、しんとしずまりかえった世界にあった生きものたちが、春の気配を感じながら徐々に動きをとりもどす。おそらく、この句もそのような瞬間をとらえたのだろうと思います。永き日とは、つまり…

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大野晋さんに学ぶ

今年の二月に浅利誠という学者の『日本語と日本思想』という本を読んだのですが、その中で知った大野晋という国語学者がいます。大野さんは、残念ながら先月八十八歳で亡くなったそうで、たまたま本屋で見つけて読みはじめたら、はまって…

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