雪しろやしづかに岸の古びたる 飴山實
前書きに「金沢」とある。雪国の春に見られる風景であろう。雪代とは雪解水のこと。雪解けした水が川に流れ込み、岸辺近くまで水かさが増す。次々と流れ込む雪代の速さと、ただ静かに古びゆく岸辺の時間経過とが対照的。雪代の「動」と岸...
前書きに「金沢」とある。雪国の春に見られる風景であろう。雪代とは雪解水のこと。雪解けした水が川に流れ込み、岸辺近くまで水かさが増す。次々と流れ込む雪代の速さと、ただ静かに古びゆく岸辺の時間経過とが対照的。雪代の「動」と岸...
細く、しなやかな一本の白梅の苗。葉も枝もない苗は、まさに「鞭のごときもの」。梅はバラ科であり、棘をもつものあるが、この苗は、どこか生きものの「背骨」を想わせる。 ※古志HPの「今日の一句」の2月6日掲載分です。
雁が越冬する北国。早々と日が暮れ、戸外で活動していた人々は家に入り、町は静まりかえる。まず灯がひとつともり、そこから厳寒に閉ざされた屋内の暮らしが始まる。遠くには雁の声が聞こえている。ひとつの灯が、まるで人々の温もりのあ...
霜焼けは寒さだけでなく、水分が浸透したままの皮膚が乾くことで、静脈がうっ血しておこる。霜やけになるまで、子どもと一緒に雪遊びをしたのだろう。寒さに負けない子どもの健康さと、その子をたくましく思う親の心が伝わってくる。また...
通常、人の耳が聞く声は、鳥や犬や人など特定の何かの声である。しかし、この句は違う。「生きもののこゑ」なのである。それを聞く「耳」は、どこか遠く、次元の異なるところから聞いているように思える。「初手水」と響き合うことで、生...
海鼠(なまこ)は、冬の季語。海鼠と言えば、芭蕉の名句が思い浮かぶ。 〈生きながら一つに凍る海鼠かな〉芭蕉 これまで詠まれてきた海鼠の句は、数知れず。しかし、この芭蕉の海鼠の句は、別格だ。青々はこの句はいわば芭蕉の句の類想...